【株式投資】【重要】楽天証券を利用している方々へ。楽天グループの経営悪化の観点から、以下の点で注意が必要です。

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楽天グループの楽天モバイルにおける経営難の為に、楽天グループが倒産するかもというニュースが巷話題になっています。既知の方もいらっしゃるかと思いますが、重要な事だと思いますので、楽天証券をご利用の方(私も含め)に、今後の対策と注意点を簡潔にお話していきます。大変重要な話ですので、内容をしっかり把握して対応をして下さい。

楽天グループが危ないという噂について

楽天グループが倒産するかもという噂が巷で流れています。その噂の理由は以下の2点です。

  • 楽天モバイル事業が大幅な赤字
  • 楽天社債の利回りが12%

1、楽天モバイル事業が大幅な赤字

原因の1つの楽天モバイル事業の赤字について説明します。以下の記事が出た事に起因しています。

(ヤフーニュースより)

これが、どれほどヤバい金額なのかは、以下の楽天グループの決算資料を見ると

(楽天HPより)

楽天市場/楽天トラベル/楽天銀行は黒字です。しかし、楽天モバイルは大幅な赤字となっており、前者の3事業の黒字を軽く吹き飛ばし、大きく赤字を増やしているのが実情です。

この事は、ホリエモンさんも示唆しており、以下の動画内でお話をされています。

しかし、今すぐに楽天グループが倒産するかというと、そんな直ぐに倒産するとは考えづらいです。

しかし、「まさか!!」はいつ起こるかわかりません。先日も仮想通貨において、世界第3位のFTXがまさかの破産をしました。

2、楽天社債の利回りが12%

(ヤフーニュースより)

利回りが12%と聞くと、超お得じゃんと思うかもしれませんが、実はその逆です。

FX取引をしている方はお分かりかと思いますが、トルコリラは高金利/高スワップの取引通貨です。しかし、通貨の価値は極めて低く、購入した途端に通貨価値が下落するというのは、周知の事実となっています。

これと同様に、社債も利回りが高いものほど、リスクが高いという事を示しています。

中国の恒大不動産が倒産した事は、皆さんもまだ記憶に新しいと思います。あの社債は10%の利回りだったと聞いています。非常に大手の企業で、諸外国の多くの国や企業がその社債を購入し、投資をしました。しかし、結果は倒産となり、中国はバブル崩壊状態となっています。

利回りが高いというのは、そうしないと誰も買い手がつかない、という事です。利回りを上げる事で、買い手をつけて資金調達をしたいという、言わば諸刃の剣なのです。楽天は楽天モバイル事業の資金調達の為に、社債を半ば無理やり発行し、資金調達をしているという事です。この事が意味する所は、察して下さい。

ですので、しっかりと対策をしておきましょう。

事前対策について

楽天証券で株式投資をしている方は、以下の3点に注意して下さい。

  • 楽天銀行/楽天証券に預け入れる金額は、両社合わせて1000万円まで
  • 楽天証券での取引は、現物一択
  • 楽天証券で貸株サービスを利用しない
  • 外貨預金を利用しない
  • 2社以上で分散して取引する

1、楽天銀行/楽天証券に預け入れる金額は、両社合わせて1000万円まで

証券会社は銀行と同じく顧客から預かっている資金を、保全する仕組みが備わっています。その為、ある一定の金額までは、たとえ証券会社が倒産したとしても、返金される仕組みがあります(投資者保護基金)。

楽天証券は楽天銀行とマネーブリッジ制度がある事で、余分な資金を楽天銀行に自動的に預け入れる仕組みがあります。同じグループの会社の為、それぞれで資金計算がされるとは考えにくく、双方の資金を併せて、1000万円以下の金額計算をしておいた方が良いと思います。

その為、1000万円までであれば、株式/預入金は全額返却されるので安心です。しかし、以下の2~4のケースは例外となっていますので、注意が必要です。

2、楽天証券での取引は、現物一択

上記の保護される仕組みの中で、信用取引とオプション取引については、保護対象外となっている事です。

信用取引をしている方は、現物取引に切り替える事をお勧めします。オプション取引については、現状あるものを決済していく方向で対応していきましょう。

3、楽天証券で貸株サービスを利用しない

2と同様に、貸株サービスを利用している株式も保護対象外となります。

こちらも貸株サービスを切り替える事で対応が可能です。貸株サービスは、証券会社の口座開設時に勝手に入れられてしまっているケースもありますので、以下の内容を確認して見て下さい。

4、外貨預金を利用しない

外貨預金も保護対象外となっています。その為、米国株取引の為に、ドル建て預金をしている場合は、日本円の換金をするか、もしくは米国株式の購入に充ててしまうのが良いです。

5、2社以上で分散して取引する

1000万円以上の保有資産が、既に楽天証券にある人は、複数の証券会社に分散して、取引しましょう。

SBI証券松井証券といった楽天証券に負けず劣らず優秀な証券会社は他にもあります。

各証券会社の特色はこちらより

ブログを読むのが苦手でYoutubeで確認したい人向け

これらの内容は、以下の動画にて、詳細を解説していますので、ブログを読むのが面倒という人は、Youtubeを聞きながら、確認して下さい。

楽天グループの今後について

ここまで倒産リスクについてお話してきましたが、必ずしも倒産するとは限りません。楽天としては来年に向けて、携帯の使用電波としてプラチナバンドの取得を目指しており、これが取得できれば、モバイル事業に神風が吹く可能性も十分あり得ます。

(ヤフーニュースより)

その為、倒産リスクを考慮して、資産を守る意味で、対策をしておき、楽天の今後の活動状況を見ながら、取引内容を見直していくのが、良いと思います。

楽天グループの状況その後(2023年2月時点)

楽天グループは、2月14日、2022年12月期の決算を発表しました。その内容はかなりひどい状況でした。過去最大の3728億円の赤字を出していました。この赤字の大部分は楽天モバイルによる損失になります。

Bloomberg
(Bloombergより)

経営者として、失敗を認めて、引く事も大切な決断だと、私的には思ってしまいますが、このまま行くんでしょうか?他の事業への影響も出てくるのではないかと思うと、ちょっと不安になりますね。さすがに今回の決算内容はちょっと引くレベルでしたので、皆さんもご自身のご判断で対応をしていきましょう。

以下のYoutuberの方が、楽天の資産状況を詳細に解説してくれていますので、以下の動画を見て、今後の対応をご自身で判断して頂くのが良いかと思います。

動画の内容の中で、私が目についた部分をざっくり抜き出すと

楽天が今後、返還しないといけない社債額

2023年:780億円

2024年:3325億円

2025年:4790億円

楽天グループ
(楽天グループHPより 一部抜粋)

楽天が自由に使える金額

854億円(現預金額「4兆6943億円」:内金融事業が保有してい兆る額「4兆6089億円」の差額)

上記の2023年の返済額とトントンしかないです。

楽天グループの状況その後(2023年6月時点)

楽天の経営状態はかなり厳しい状況にあると考えられます。ついに、楽天が持つ球団の売却説が浮上してきました。徐々に楽天グループの崩壊が始まってきていると考えられるかもしれません。まだ売却が正式に決まった訳ではありませんが、このままいくと、楽天グループ経済圏そのものがモバイル事業だけの為に、次々と崩れていってしまう可能性が考えられます。

東北楽天ゴールデンイーグルスの『売却』が浮上 『ABEMAイーグルス』が誕生か|ニフティニュース (nifty.com)

楽天銀行や楽天証券に多額のお金(1000万円以上)を預けている方は、別の金融機関や証券会社に移管手続きをする事をお勧めします。

また、直ぐに使えるお金としても、楽天銀行/証券に入れておかずに、他の金融機関/証券会社に入れておきましょう。万が一、倒産となった場合、1000万円まで補償されたとしても、直ぐにそれが返却されるとは限りません。様々な手続きを経て、返却されるのがずっと後になる可能性もあります。

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